第11回山口100萩往還マラニック大会 250km
1999年5月2日〜4日
山口 瑠璃光寺
山口瑠璃光寺-豊田湖-俵島-千畳敷-鯨墓-宗頭-鎖峠-萩-佐々並-山口瑠璃光寺
大島


 第9回、第10回と続けて出たが、昨年の10回大会は、脚の痛みのため175kmの宗頭文化センターにてリタイヤををしたので、今回の11回大会は、前回の敵討ちとばかりに事前のトレーニングも月間300kmは走りこみ、万全の準備をして山口県に乗り込んだ。

 今回からスタート方式が変わり、50名づつのウェーブスタートになり、5分ごとで、最終は6時20分スタートになった。サイクリングロードに出るまで一列の走りでなければ警察の許可が下りないようであった。

 私のスタートは第3ウェーブの6時10分スタートとなる。大会で知り合った金丸君と一緒にスタートした。10キロ地点までは1キロ6分を切るペースで調子よく走っていたが、最終組の優勝争いをするグループが10分も遅れたスタートを挽回するかのように、あっという間に追いつき追い越して行く。

40km地点の西寺辺りまで一緒に走っていた金丸君は、太ももの肉離れもあり、そこから私が一人で先に行くことにした。

59km辺りの豊田湖では、5月3日夜中の12時40分と昨年のペースとほぼ同じであった。67kmの俵山温泉から砂利ヵ峠を真っ暗な夜中に通り、新大坊のエイドに寄る。

87km地点の海湧食堂では腰を下ろして美味しいお粥を食べ、落ち着きたいが先を急ぐ。暖かい食堂から外に出ると空気が冷たい。まだ薄暗い中を左に海を見ながら走る。徐々に明るくなっていく道を、俵島方面目指し走って行く。

俵島を経て、漁港の辺りで約100km、12時間55分であった。5月4日の7時になっていた。川尻岬、立石観音と急登以外は1キロ7分ペースで走り、千畳敷には10時40分到着した。ここでは、お腹の状態が良くないので15分ほどの休憩を取り、のんびりする。
昨年一昨年とこの場所はガスっていて何も見えなかったが、今回は非常に素晴らしい天気で見晴らしが良かった。

千畳敷からは、一気の下りを駆け下りて黄波戸温泉を目指して行く。約130km、レースも後半に入り、歩くランナーも多く見られるようになるが、この辺りから完走する人しない人の差が出そうである。1キロのペースが7〜8分に落ちても、止まらずに走っていれば、また走り通せば良い結果となりそうだ。

仙崎まで来た。、昨年は仙崎から青海島の帰りに右足痛で歩いてしまったのを思い出していたが、今年は仙崎の往路で12時50分と早く入れたが、鯨墓を経て帰って来ると約3時間もかかり16時ごろになっていた。

次は宗頭を目指すが、一本道が長くなかなかたどり着かない。しかし、ペースが遅くても歩かずに、明るいうちに宗頭文化センターの休憩所を目指し17時50分到着した。

宗頭の休憩所では、握り飯を食べ、トイレに入り40分ほどの休憩後に、ポツポツと雨が降り出しカッパを着てから、佐田さん(7位)と一緒に出発した。佐田さんは、ギリシャのスパルタスノン出場経験があり、レース状況等を聞きながら鎖坂を登って行く。

三見駅を過ぎ、峠を越え玉江駅でお茶を一服する。暗くなり雨も大分降り続き寒くなってきた。指月城を左に見ながら萩市内に入り、笠山に進んで行く。笠山の暗い山道では風も強くなり心細かったが、なんとか虎ヶ崎の店にて暖かい食事を摂ることが出来た。この時点で8番目の到着だった。

東光寺のチェックポイントには、5月4日2時に着いたが、その頃には暴風雨となりだし、薄い上下のビニールカッパとタイツだけでは非常に寒く、萩市内の開いていた新聞屋さんに状況を説明して、新聞配達時に使う古くなった合羽を譲って貰うが、快く無料で戴く事が出来て、早速着込んで萩往還道の山道に入ることになった。(感謝感激で往還道の山の中で非常に助かった)

萩往還道は真っ暗闇で雨。道を間違えないように慎重に地図を確認しながら進んで行くが、少しづつガス欠気味になり動きが悪い。酸欠もせいか目の焦点も合わなくなり、何度も立ち止まり遅遅として進まなくなってきた。

萩往還道の明木にて、140kmのトップとすれ違い、次々と140kmランナー達とすれ違う度に励まされながら、少しづつ元気がわき出してくるのを感じていた。

5月4日7時、佐々並では、往還道に入り4時間もかかっていたが、後からは誰一人と抜かれていないと思っていたら、エイドにて佐田さんが追いついて来た。彼女は40時間を切るのが目標とのことだったので、私も40時間を切ろうと頑張る事にした。残り15kmを3時間以内で歩き走ろうと出発した。

板堂峠辺りまで来ると、140km、70km、60km、30kmの各ランナー達が入り交じりながらやって来る。そのランナー達の応援が最後の苦しい頑張りどころでの励みとなり、走り続ける事になった。

しばらく走ると山口市内が見えて来た。やっとゴールが近づいたと思うとさらに力が湧いて来る。最後の角を曲がると瑠璃光寺のゴールが見えてくるが、そこでザックのひもが外れたので、ゆっくり直してからゴールに入ると、39時間01分のゴールだったが、よく考えると10分のウェーブスタートでのハンデがあったので、ザックのひもをゆっくり直さなければ38時間以内の記録になっていたが、それでも、私にとっては素晴らしい記録であった。

ちなみに、佐田さんは39時間25分19秒と念願の40時間を切ることが出来たようだ。

6位/250名
39時間1分22秒


参考記録 第9回大会 27位/200名 46時間07分23秒完走  第10回大会 175km宗頭文化センターにてリタイヤ

報告 大島剛
 

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